非常食について、いろいろと記していますが、最も欠かせないものは何か。
うっすらと思っていましたが、やっぱり「ご飯」だと思います。
今回、読んだ「登山食」についての本に、なるほど!な理由が記されていました。
登山食と非常食って、かなり共通する部分があることに気づきました。
・普段より体を動かし疲れるため、普段以上の効率的なエネルギー補給が必要
・保存がきくものが良い
・なおかつリュックに入るかさばらないものがベター
確かに!と思うことばかりでした
バテない非常食の条件
さて、今回読んだ本は「バテない体を作る登山食」という本。副題は「山登りに必要な栄養と食べ方がわかる」。
「軽い・おいしい・保存がきく! 使える登山食&行動食40レシピつき」というキャッチコピーの通り、登山食で必要な栄養素、食べ方の注意点、具体的な食材、レシピなどが書かれています。
高エネルギー食
そんな本が「バテない登山食の条件」と記しているひとつが「高エネルギー食」であること。
登山はエネルギー消費が膨大になります。これはそのまま災害時にも当てはまるでしょう。糖質のほかに脂質を多く含むナッツやチーズ、脂身を含む肉類など。
体を動かすための食事ですから、少しでもエネルギーの高いものを選びたいですね。
必要な栄養素がとれる
高エネルギー食とはいうものの、栄養バランスが崩れてはいけません。
糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル、これらが必要です。野菜や海藻、肉類、豆などを気にしたいですね。
腹持ちがいい
時間をかけてゆっくり消化されるというのも大事です。一度食べるとお腹がすきにくいとも言えます。
ただ消化が遅い食べ物とも言えますので、あまり重くなるのも考え物です。複数回にわけたり、よく噛んで食べたりも必要ですね。
おいしくて食べやすい
そしてこれがスゴク大事だと思います。登山でもそうですよね。甘い・辛い・酸味・うまみなど、お菓子や嗜好品も含めて、備えることが楽しくなるような食材を見つけることが大事ですね。
運搬しやすい
登山ならばもちろんこれが一番大事です。軽くないと移動の妨げになります。
非常食の場合は、在宅避難の場合は必ずしも当てはまりませんが、避難の際にリュックに入れる場合は、とても大事です。
キングオブ非常食は「ご飯」
そんな本で、「キングオブ登山食」と表現されていたのが「ご飯」です。
さらにいうと「おにぎり」ですね。
手軽さと栄養面で登山食にふさわしく、さらに
ご飯・梅干し・のり・ごま
という組み合わせは栄養面からも「最強」だとか。
おにぎりはバランスもよし
梅干しは塩と酸の補給。ナトリウムやクエン酸もあります。
さらにのりはミネラル分。ゴマは脂質のほかセサミンやカルシウムも含みます。
なんとおにぎりひとつで必要な栄養素をかなり含んでいるというのです。確かに!すごく納得です。
非常食もまずはご飯から備えるのが基本と言ってもよさそうです。
そのほかのおすすめ登山食
もちろんその他にも推奨されている登山食がいろいろとあります。
パンも糖質にすぐれたご飯と並ぶ登山食です。軽いしバターや牛乳が練りこまれていてエネルギーの高さではご飯より優れます。
小麦粉で作るものというとパスタが、うどんなどより脂質が含まれる点で高エネルギーで適していると言えます。(もちろん消化の良さではうどんに軍配があがりますが)パスタも非常食ではそろっているので、入れても良いかもしれません。
ナッツやチョコレート、ゼリー飲料、ドライフルーツ、チーズ、ビスケット、シリアル、ジャーキー、サラミなど・・・「山男」という言葉も浮かびますが、いろいろおすすめがありました。
フルーツも推奨されていましたが、こちらは保存期間を考えると非常食には向いていないのが残念。できる範囲のローリングストックで賄いたいですね。
まとめ
「災害時の非常食」に比べ「登山食」の歴史の方が長そうで、研究もされていそうで、学ぶことがお送りました。
つまりは「アウトドア」も非常食とつながりが深いと言えます。
そんな視点からも非常食を備えてみると、おいしい非常食に近づけそうです。また記したいと思います。
参考文献とした「バテない体をつくる登山食」(監修 大森義彦)は、かなりお勧めの本です。デザインもかわいらしいですよ。